渋谷駅付近再開発事業
100年に1度とも言われる渋谷駅前の大規模再開発。
東横線地下化工事からスタートし、
さまざまな地区で再開発事業に携わったメンバーの座談会。
渋谷駅付近再開発事業
100年に1度とも言われる渋谷駅前の大規模再開発。
東横線地下化工事からスタートし、
さまざまな地区で再開発事業に携わったメンバーの座談会。
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部長K.T.
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次長T.O.
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職長M.O.
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重機オペレーターK.M.
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重機オペレーターT.K
今回の現場において、もっとも苦労した点を教えてください。
- T.O.
渋谷の地層は砂質層に礫層もあり、地下水量も多いため杭が高止まりする懸念もあります。高止まりなしで品質のよい杭の打設を求められますが、非常に難易度の高い現場でしたね。
- M.O.
道玄坂では、大口径の鋼管の鉛直精度を1/200、偏心量を50㎜以内に抑えなければならない点が大変でした。また、限られた時間での車両の搬入・搬出にも気を使いましたね。当たり前ではありますが、覆工桁以下に鋼管を下げてバスロータリーの開放時間を逆算して閉めなければならないことにも苦労しました。
- K.M.
僕はOさんとペアで杭打機を操作していたのですが、2日に1本のペースで杭を打つのには苦労しましたね。しかも駅ホームの中で施工、高さ制限もあってスレスレのところですから…。絶対に接触するわけにいかないので、本当に神経をすり減らしました。
- T.K.
僕が1番印象に残っているのは、歩道に「SPD」を入れて行う作業でした。合図マンもオペレーターも経験しましたが、どちらも横に建築現場のアドフラットと歩道橋があって離隔がほとんど取れない環境下。非常に苦労したことを覚えています。また、クレーンや杭打ち機に乗り始めて間もないとき、歩道橋の真下での作業で上空との離隔が自分からはわかりづらく苦戦しました。
施工作業中、自分のなかで気をつけていたことはありますか?
- T.O.
現場作業においては口元管の打設によって削孔時の偏芯をなくすこと、削孔時の傾斜確認をレーザーで確認して建てこみ時の傾斜を1/200で抑えるよう心がけていました。ベントナイトの攪拌方法や注入方法のタイミングを調整して崩壊を防ぎ、杭が高止まりしないようにも注意しましたね。また職長としては、一緒に働く仲間がけがしないように設備確保やルールの遵守、安全意識を高めることには気を配りました。若手社員に対しても、OJTを通じて早く一人前になれるように根気強くサポート・教育していきましたね。
- M.O.
僕は渋谷周辺工事のこだわりとして、どこの業者さんよりも日々の施工終了時の清掃をきちんとするように気をつけていました。
- K.M.
地下には埋設管があり、上空には天井パネル。どちらにも絶対に接触させないように細心の注意を払いました。
万が一の事態に備え、すぐにストップできるよう、常に気を張っていたように思います。作業時間に制限がある中、さらに高さ制限もあったので、臨機応変な対応が出来るように心がけていました。
- T.K.
4トン車や6トン車の回送が多く、特に渋谷は交通量が多いためにまずは事故を起こさないように心がけていました。作業帯が複雑でわかりづらく、搬入ルートを間違えると大変ですからね。作業中に関しては、歩道橋や信号機の真下やすぐ横に首都高の橋脚がある場所があったので接触に細心の注意を払い合図マンとうまく連携を取っていました。
現場が無事に完成したとき、率直にどう感じましたか?
- T.O.
渋谷の東急線地下化工事から始まり、東口・西口を含め15年以上は渋谷の地で何らかの杭を打設してきました。杭を打設するだけならほかの業者さんも施工できるかもしれませんが、弊社を指名してくれたクライアントに報いる仕事がしたいと思っていたんです。安全作業はもちろん、弊社だからこその高い品質管理と技術力を提供できたことを誇らしく思います。オンリーワンの杭打機の開発にもつながり、「DSD-R」が「東急建設」の改善事例発表会での最優秀賞を受賞することもできました。今後も大プロジェクトや難しい施工に挑み続けていきたいと思っています。
- K.M.
施工が終わってデッキが完成した瞬間、「自分が打った杭が使われているんだ」と思うと言葉にできないほどの感動があふれてきました。期間も長く大変な現場でしたが、そのぶん達成感もひとしおで楽しかったですよ。
- T.K.
かなり条件が悪い環境での作業だったので、無事に工事を終えることができてほっとしました。新しく建ったビルや歩道橋を見たとき、「あのときは大変なことがいろいろあったけど、こうして何ごともなく完成してよかった」と心に迫るものがありましたね。
- K.T.
弊社はこれまで、東横線地下化工事、銀座線、東口基盤整備、JR渋谷駅の軌道内施工、西口基盤整備、道玄坂一丁目再開発、西口地下道工事など数々のプロジェクトに携わらせて頂きました。一つひとつの現場が一筋縄ではいかない、難しい現場だからこそ笑顔で完工の報告をする職長、現場メンバーにはいつも感謝しています。弊社に求められていることは、難題に挑戦し、クオリティーの高い結果を出すこと、いかにお客様のニーズに答えるか!そしてその結果が次のプロジェクトに繋がっています。世界が注目している巨大都市開発。これからも渋谷の未来に微力ながら貢献させて頂きたいと思っております。